この地に居ついて...いつも何かを感じ、心が騒いでいた。
「フ~ ン ♪ 」町を歩いていると、そう独り言が出るのだ。
確かに人影も少なく、寂れた感は否めない。だが、駅ですれ違い振り向いた女性がどこかで会ったような、「ハテ・・・?」とでも云うような!
...そんな、ムズリ感を覚えるのだった。
白く細かな砕石を拡げた境内には地元の人々の憩いの長いすが、ひと時のおしゃべりを提供する。本院の右には、くすんではいるが赤い帽子を被った六地蔵が手入れをされて迎えてくれる。
さらに浜川を奥に進む。やはり何処の漁港でも見られるが、少ない場所にたくさんの住居が重なり合って建てられている。車庫のある家は皆無に近く、軒と軒がなまこ|д・)ソォーッ壁伝いに連なっているのだ。そこにはなぜかワクワクするような、不思議な空間が誘う!つい、足が向いてしまう!
松崎ではなまこ壁の倉がその昔を彷彿させてくれたが、この安良里には変わった造作の倉を幾つか見つけた。すべて石積みでいかにも頑丈そうなつくりだった。昔の話だが、イルカ漁で栄えた証なのかもしれない。
浜川から横にそれ、なまこ小路を抜けて軒を潜り抜けると、道路に一人の小父さんが座り込んで作業をしている。聞くと正月用のしめ飾りを作る藁をよっているとの答え!小さな駄菓子や風の軒先を見て驚いた。摩訶不思議なものが所狭しとぶる下がっているのだ。「これ、作ったんですか!」 オー!
会話はこれだけだ。 でもなぜか、ほんわかと伝わる。
そして、ブル下がってる正体は
これだ・・・! 曰く、すべて自分で釣りあげた獲物で、冬の間に作り上げるようだ。ご自慢のホーボ( ゚ ρ ゚ )~ で釣上げた、場所と日時が書き込まれた短冊が風に揺れていた。
近くで購入した手作りのドーナッツを咥えながら、メインストリートに出る。そこで見つけたのは、明治の時代から賑わった古めかしい旅籠「宝来屋」が出迎えた。ここでは予約をすれば、今でも客を泊める。三島由紀夫の小説の舞台ともなり、執筆の定宿だという。
でもこれだけ由緒の有る旅籠なのだから、他にもドラマがあるのかもしれない・・・! 遊女陽炎と漁師何か之輔の悲恋・・・!知りたいなぁ?
足早に安良里を歩いてきたが、ここでふと気が付いたのだ。そうだ、私の子供の頃にスッポリとワープしたかのような空間が、ここには遇ったのだ。 コンニチハァ・・・! すれ違う住民との触れあいにも、立ち話の老人達のその会話の中にも、暖かさと懐かしさが満ち溢れていたのだ。
だから秋刀魚や釣上げた魚の当たり前のようなやり取りや、老若皆一緒に仕掛け網を直す光景が、よそ者でもある私に安堵感を覚えさせたのか・・・!
だから秋刀魚や釣上げた魚の当たり前のようなやり取りや、老若皆一緒に仕掛け網を直す光景が、よそ者でもある私に安堵感を覚えさせたのか・・・!
次回に・・・つづく、、、、のか?
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