2014/05/30

四海水路の渡し舟...泪の花嫁御料...

某月某日快適な五島列島クルージングを過ごしたT さんのBLUE 艇から牟礼港のBLUE WING Ⅱに乗り換えて男木島に...
その前にその男木島から夕焼けに燃え暮れなずむ水平線に浮かぶ大槌、小槌島を地上調査に向かった。

その前に讃岐に来たからにはやるべき事があるのじゃぁないかと?いくべぇ!いくべぇ!
手打ちうどんの老舗...はりやさん!
なんと開店前にも拘らず三十名ほどの行列が...最後尾に並ぶか並ばないかにオープン!ゾロゾロ...店内で再度最後尾の立ち待ち...そして待つこと二十分!天ぷら釜あげうどんがやって来た!うめえ~!うめえ~!ぴょん~!
さて、腹を満たし満足げに大平山の海に張り出した讃岐五色台の頂上から、その大槌、小槌島を望むと瀬戸内海の潮の流れがはっきりと見てとれるのでございます。
この讃岐五色台には四国八十八霊場の81番白峯寺、82番根香寺などの札所があった。まずは航海安全祈願...困ってしまう前の神頼み......チョン~!
さぁ!今夜はHさんご持参の鯛、カンパチ、マグロのにぎり寿司だ。手早くさささっ!と、やはりプロの手にかかると仕事が速い!もちろん皆さま、お腹いっぱい頂いた事は云うまでもごじゃりません。牟礼港の沖には遠くフェリーが行き交い、じんわりと岸壁に立ち夕陽が落ちるまで冷たいビールを頂いたものでした。
早朝朝焼けを魅せた高島の水路を抜けて播磨灘に浮かぶ小豆島に向けてなだらかなスロープを軽快に滑って行った。
まずは瀬戸の花嫁を探しに沖ノ島、葛島、千振島へと、お爺ぃの冷水と噂されつつ何かに取り憑かれたやうに...先ずは朝ビ~!ウキウキじゃん!
此処は小豆島の最西北端に位置する四海漁港の細い水路をその昔に沖ノ島むけて、文金島田に髪結った泪ながらの花嫁御料を乗せた小舟がギーコ!ギーコ!と渡ったと云う!
瀬戸は時雨て大波小波...♪
後ろ髪をなびかせて何とも温かな島々をデンデンデンと巡り豊島へ、これまた輪を掛けてのんびりとした時を刻む...その岸壁にそっと!舫いをとった。
瀬戸内海に浮かぶ自然豊かな食とアートの島と紹介され、その開催時期には内外から観光客が集まると云う。
そして懐かしの男木島に...上陸し豊玉ひめ神社へ細く曲がりくねった路地を登りきると、はるか遠く大槌島が霞む水平線に浮かんでいた!
今回の旅を締め括る私にとって、この頂上からみるその風景夕焼けが瀬戸内海そのものに近かった。残念ながら夕日に浮かぶ...とは曇天で期待できなかったが、この親しみのある港でボイサンド売りでもして缶ビールの糧を得ながらのんびり過ごす...そんな夢を見させてくれたのだった。

2014/05/27

玄界灘から安らぎの瀬戸内海に...

某月某日セールに風をはらみ、時には観音開きのセールをハタハタと翻して、玄界灘を追いすがる大型船群をヒラリ!柳に風と交しながら関門海峡の右舷岸に沿って旧門司港に入港したのでごじゃります。
前回瀬戸内海側から入港した時とは違って余裕の浮き桟橋の接岸でした。
門司めかりから観る関門大橋のイルミネーションは、久々の夜空の北斗七星!はたまた賑あう銀座に新宿歓楽街!ナハハ...幾度見ても華麗に耀いていたのでした。
翌朝ゆっくりと朝食後、旧門司港を出港し関門海峡...W3knot 潮流の表示にも拘らず穏やかに通過。SSE 156度 全くうねりもなく、まるでゼラチンぷるぷるの水菓子のように透き通りまっ平らな瀬戸内海を...のたりのたりと大分県宇島漁港へ...
そして姫島に向けて山水画の影を連ねた国東半島を従えて数時間、照り付ける陽射しに...グビリ!楽しみながら霞む海原を航行して行ったのでございます。
周防灘は玄海灘と些か違い波も低く鏡とまでは云わないが、ゼラチンぷるぷるの水羊羹?...
デンデンデン!と、大分県に属するご挨拶の島!姫島に...
上陸前に昼を済ませ、レンタチャリで姫島七不思議探検にgo!go!...(o゜-゜o)ノ 
この島に数ある火山の火口を波で洗う観音崎の馬頭観音に...その景観の美しさと云ったら!
だが登山道のように細く険しく、つわぶきの生い茂るその岬の崖っぷちに突き出た岩の上に御堂が祀られていた!
過るは好事魔多し...( ̄▽ ̄;)は~!ここで落ちたら百年メェ~!あちこちのお爺ぃ共に拍手喝采なるもんかぁ~( ̄σ・ ̄)ホジホジρ
そして今日は四国長浜へ!昨日とは打って変わって真向いバシャッ~!のスプレーが飛び交う伊予灘に。そして昨年鹿児島回航時に通過した豊後水道は佐田岬を遠望し、意気揚々とザップン!ザップン!ガァハハハハ...ビールが旨いで~!
真夜中から前線が通過し、暖かな南風がマストを切り裂く悲鳴と振動を従えて早朝まで吹き荒れていた。もう止んで欲しい!との願いも空しく吹き上がる長浜港を出港...肱川おろし(冬の早朝に左右の尾根から冷えた雲が肱川沿いに海に押しだす)にも似た山背が、マストとブームだけでヒールした艇を翻弄する。
追っ手と践んだのだが、ほぼ真横から2mの変則波が風きり切り音を伴って押し寄せて来るのでごじゃりました。ズッコン!バッタン!ドッカン...ザザザ・・・┐('~`;)┌ そんな中での質素な朝食は...マカロニサラダにバナナ、おにぎり...茹卵にアメリカンな珈琲でございました。
ボイちゃんお気に入りの赤いマグカップは、ケンさんの鹿児島回航の時に蒲江港のスーパーで特売マークを購入し、それ以来あちこち一緒に連れて行く愛用品!
だが、小一時間もすると嘘のように静まり曇天小雨模様の追手に...いよいよゴールの島マリンに向かう。
波も収まり興居島と次々とJetが着陸する松山空港間の狭く渡船で賑わう斉灘を、今度は押し寄せるフェリー群をヒラリ!グネリ!と、かわしながら島マリンに入港しました。
生憎の小雨模様で、帰港パーティの予定がバタバタお片づけで大騒ぎ!ノンアルコールのシャンパンで乾杯...ハイ!パンダの皆さ~ん・・・笑顔をくださ~い...パチコり~ん!
上陸後、まずは讃岐うどん!小母ちゃん!俺いらは卵のせ頂戴!それとかき揚ねぇ~!タップリ堪能した後は...道後温泉に入浴。
坊っちゃん、泳いだらあかんやん!の、湯船で潮だしをしたのでございます。さぁ!久し振りに美味しい焼き鳥で乾杯!旨ミャァ~!となりました。

2014/05/26

13ピヨピヨ...博多ナイト!


某月某日名残心を奮い立たせて出航!これまた軽快に順風真向かいで飛沫と波を蹴たてて快適なセーリング...では!では!ハイ、プッシュ~!船長命令には従順に従う...ボイです!12:10平戸大橋通過。GW 真っ最中の昨日までは横抱き満杯状だった平戸バスターミナル浮き桟橋に...
皆の衆!早速いそいそと上陸し、各自あちこちへ散っていった!
小高い丘の上に青空を突き刺す尖塔が...早速教会と平戸湾の見えるザビエル坂の階段を登り振り返ると...其処には!
教会と寺院が見える異国情緒に溢れた坂道...その時に何かオレンジ色の光りが写り込んでいた!
今回の旅で又もや不思議なオレンジ色の耀きが...ザビエル教会のマリア像の一瞬!
しっとりとした平戸の路地裏...石畳が続く静かな港街...そしてオランダ橋...海に注ぐ川面には小魚が群れ、その昔の繁栄を垣間見たような想いだった。
そして翌日は...13 ピヨピヨ?の待つ、福岡の屋台街に向かうのでありました!
平戸からは順調に順風上りの7~8m、快晴の快適セーリングで福岡の小戸マリーナに。急ぎ!係留し終え酔いどれ衆は意気揚々と博多に向かった。
グビリの刻限も迫りあたふたと天神駅から中洲界隈をうろうろするも、今回のメンバーが呼び寄せた地元の案内人は方向音痴に加え呑み屋情報すら持ち合わせない御仁でごじゃりました。
博多屋台でモツ鍋喰って、酔っぱらって、焼き餃子に焼きラーメン喰う!ゾ~!
だが期待も空しく...その案内人は無謀にも一軒のモツ鍋屋の亭主に...あの~!この辺で旨いモツ鍋屋は有りませんか? と、聞いたもんだ!
柄杓をもつ手がワナワナ!と震えた亭主曰く!顔を洗って、おととい来い!ってな、お心で...( ̄▽ ̄;)は~!ため息ひとつ。
うちのモツも旨いでぇ~!
おう!そうか?おい!皆の衆...此処にすべえ~!
えぇ~!ため息もブッ飛びそうなその会話に...お見それしました!と、首を垂れるのでございました...チャンチャン!
しかしその無芯ニュートラルな御仁の博多ナイトで中洲界隈を意味もなく徘徊させられ疲れきった面々が早朝の小戸マリーナを出港したのだが、初対面だが松山から一緒で連日呑み笑い転げたM氏が、ますぎっちゃう?...意味不明、謎のキャラの悲哀を残して泪ながらに退艇して行ったのでございます

えっ?...13ピヨピヨ...で、御座いますか?
う~む?

酔っぱらって吹いた博多のママさんに伺った伝説のホラ噺でございます。が、ここだけのお話と云うことにするには些か不向きな内容と存じます。
お知になりたい方は...溝の口西口の船着き場に舫いください。

2014/05/24

なめるなよ!東シナ海のうねりと波...

某月某日五島列島の島々にはどこまでも透き通った海に囲まれた隠れキリシタンの教会などが...
ほろ酔い火照った体を漁火のチラチラと燈る浜で潮風を心地よく感じ、手付かずの自然に囲まれて数多の物語が鮮やに息づき、彩跡を残しながら存在するのだ。
高浜ビーチや玉之浦、井持浦天主堂、大瀬崎灯台に続き堂崎天主堂などが心を揺すぶるのだった。
途中で見つけたちょうちん屋食堂の豪快叔母ちゃんが掴む丸ごとカンパチ!それを刺身定食に...舌づつみ!...ゆっくり流れる癒しにどっぷりと浸り、手付かずの自然とそこに育まれた優しさと古のロマンに包まれた島!あぁ~!帰りたくな~い...
だが、翌日この大瀬崎の先端を、強風予想の小値賀島を目指して出港したのだったが、東シナ海を望む外洋は北西風7~8m。瞬間は12~15m! 大きなうねりに飛沫を伴う砕け波が...
爽やかな夜明けに意気揚々と08:30福江港をワンポイントリーフで出港...今回のクルージングではじめての大荒れの海象にたじたじ...激おこぷんぷん丸!;...
真向かいの風と東シナ海の大きなうねりに叩かれ飛沫を浴びながら難所大瀬崎灯台をかわし六時間...荒川港に。入港祝いのビールがなんとも旨い!荒川温泉で潮っ気を流し、ご褒美の豪華すき焼きパーティ!

翌日は追手の微風に拍子抜け!温かくゆったりと姫島のオトナ瀬をかわして新上五島西端の串島の水路探検に...
まるで西伊豆の田子の入江にも似た静かなアンカリングポイントを探して!小島探索...そしてのんびりと15:00おもてなしの島...小値賀島入港!早速に此処に抱け...地元漁船に横抱きしたのでごじゃります。
今にも崩れそうな天候が酔い潰れたお爺ぃの頭上をテンカウントの響きを幽かに囀ずった未明に、15mの強風を従え全線が通過して行った。今回の旅は好天順風の日々に恵まれて、雨予報の一日が朝食のボイサンドを堪能してる間に冷やかだが爽快な風と共に青空が広がっていくのだった。
そうなれば、出撃だ!電動チャリ軍団はよろけながら島内に散らばっていったのだった。我々2名は島の反対側に向けて海岸線を走り入江の探索を...そしてぐるり山越えで柿が浜に向かった。
途中お昼時に小さな酒屋の看板を発見!立ち寄ると冷えたビールが...きっちりグビリ!お店にはカップヌードルが!
叔母ちゃん...お湯くれる?
あぁ~ええでぇ~!やた~!
此処でも、おもてなしじゃぁ~!ってな会話で段ボール椅子でズルズル...お兄ちゃん方、これ喰いな!
炊きたてご飯で大きなおにぎりを、ホレ!っと差し出し...
漬物も喰うか~! 喰う!喰う!
大満足、お腹一杯で柿が浜に...其処には無人の砂浜が待ち受けていた。休憩テラスデッキにはポツリ女の子が遠く、そして青く煌めく沖合いに視線を...何かを追いかけているように!何か不思議な光景だった...
そしてまた、此処でも...いつぞや訪れた信州の安曇野で道祖神をハイ!パチリ...そこでも捉えた怪しい光が...じつはこの航海中に三箇所で、それも同じように歴史を背負った似たような場面で...
此処は小値賀島笛吹郷に在所の阿弥陀寺。その脇の鯨組二代目当主・小田伝次兵衛重利が私堂として(1716)に建立した念仏万日堂。脇には渡来した唐の人々の慰霊塔が並んでいた。