満水のドックにそのまま入り、舫を取る。しかしこの後の図を参照して欲しいのだが、ロープの長さ、張りにチョットコツがいる。上りと降りでも方法は少し違う。上の写真は航行してきた水面そのままにドックに入った場合。
フランス人のドタバタ3人組 エタップ23feet で旅をしていた。
降りのときはバウとスターンから行って来いにした長いロープを使う。なぜならば上下で5m近く水面が下がるからだ。固縛すると後でとりに行かなければならなくなる。ループしてコントロールした方が効率がいい!上るとき、降るとき、場所やドックの大きさでロープワークも違うのだ。お分かりだろうか!同じ場所の最大に下がった水面の様子が...前方の壁がゲートである。側壁は鉄製の場所や石積みの場合も有る。降る途中で艇体を壁から離されず、がりがりと引っかけずの要領は慣れるしかない。上下写真の艇位置の違いが判るでしょうか!
さて!この絵は上り?降り?
ご覧の通り水密もすばらしく機能的な構造なのだ。基本的に降りるときはスーッと入って、ゲートがしまり水が退くと共にとズズズッと降りていく。下手な船はシートで首をくくる(つまり水面が下がるタイミングにシートを繰り出せず、宙吊り状態になってしまう。
また上りの時は、船底から押し寄せる水圧で流され、あちらこちらに迷惑をかける。「ドス~ン、ズド~ン、ゴツン!」ピカピカに磨かれた他艇にぶつけ、ひんしゅくを買う。やはり上りのほうが大変かな? 「舫のとり方」…ドッグに入るとすぐにしなければならない、舫い。これにもノウハウや手前味噌がある。基本的には写真のように固縛すると最後(サヨナラする時)が大変で、外しにまた濡れて滑る鉄梯子で高い壁を登らねばならない。シートをループして双方の端を自分で持つ。作業が済んだら片方を離して、もう一方を手繰ればOK。くれぐれも両方離さない!船は出て行く、ロープは残る!今出たロックにゃ戻れない!
この手で出来そうだが、実際は難しい。一人では出来ない。バウとスターンにそれぞれ人員を配置して「上り・降り」の微調整をしなければならない。
くれぐれもシートは固縛しないこと。(写真は机上の理論に過ぎない)
ドックには大小に関らず、必ず写真のような壁に鉄製の梯子が!リングかポストまたはクリュートなどが護岸上に3~5箇所設置されている。図のような登りのときは水面数m上にそれはある。中には6~8mも濡れた鉄はしごを、しかも”急いで”登り、上とデッキのクルーと2人で作業しなければならない。この写真は水面から8m余りのドックで梯子を一段ずつロープを使ってホールドしてコントロールしている。どうでしょ!楽しんでる? くれぐれもシートは固縛しないこと。(写真は机上の理論に過ぎない)
図のようにドック上で引く場合は、ゲートから侵入する前に土手沿いによじ登る。たいていは写真のように、水面の上昇と共に1段、また1段とロープでホールド!中には鉄梯子の無いものも多く、壁に開いた四角の穴に収まっている、鉄のクリュートに引っ掛けながら(これがたいへん!)上昇に合わせていく。
「ドックの大きさに寄るが水門が閉じると同時に、水面に向かって怒涛のように押し寄せ小舟は中央に吸い寄せら(押出さ)れる。壁面のポート側から離されないよう「力いっぱい」バウとスターンで綱引きが始まる。
その点、降りは少し楽でソロソロとシート(ロープ)を繰り出す。レンガの壁面を削らぬよう、フックで捌きながらしかも流されないよう、細心の注意を払いながら排水とともに降っていく。
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