2010/01/12

沖にでたど~!

今回は、2010年初出航をと、意を決して安良里に乗り込んだ。暖機をしながら各部点検後、09:00時(¬_,¬)b舫いを解く!西から僅かな風、しかしことのほか穏やかな天候だ。思うに、ここしばらく港口の先をみることはなかったので、タタタ・・・!と、リズミカルなエンジン音で久しぶりに心が躍る・・・。

見慣れた安良里灯台をかわし、しばらくすると黄金崎が見えてくる!そして、その先に進むと想像以上の景観が俟っていた。穏やかな波間のはるか向こうに黄金崎と宇久須、そしてその先の恋人岬に連なる富士見台のその背後に、白く輝く頂きを見せる富士山が登場する。
振り向くと遠く萩谷崎を背景に、田子の弁天島と田子岩が海面に佇んでいた。しばらくのたり!のたり!と漂ょぉうか・・・!日差しは思いのほか強く、海面を被い汗ばむほどだ。お気に入りのCDを流し、目を瞑る。波間を漂う感覚がなければ、自分が何処に居るのかも忘れさせるのだ。
思えば20代半ばから雪深い信州の山の中でヨットにのめり込み、冬季の仕事は週に1度、陸揚げされた自艇の上に積り積もった雪降ろしに通う事が喜びだった。ある、しんしんと降る雪の夜、炬燵でTVから流れる正月のニュースで驚きの映像が目に飛び込んできた。それがこの今漂っている風景と同じく、それは小さなTV画面の端から端へ、好天の海面をヨットが横切って行ったのだった。" なに!これ・・・ " 自分の今とあまりにも違う現実に愕然とし、深く脳裏に焼きついたのだった。
安良里漁協で清水をたっぷり積み、定位置に舫う!久々に西風と波から守ってくれる防波堤の先に出てみる。網屋崎の消波ブロックが組み合わされた外湾の海辺に出ると、穏やかに打ち込み Zin のように澄んだ海面が凛と現れる。直ぐ近くに初老の漁師さんが小船を器用に操っていた。声をかけると
 " たまに小さい海老が取れる! " と・・・!冷たい水面下に手を伸ばして盛んに岩穴を刺激し、飛び出す獲物を探っていた。
【 炊きや漁 】舳先に煌々と松明や明かりを照らし 浅瀬の魚や海老等をモリで突く漁ですね 夕刻から出て夜魚や海老が動く習性を利用した漁です。  出典:波勝大王
相変わらず沖は静かで、久しぶりに駿河湾対岸の竜爪山から八高山がクッキリと見え、その上に真っ白な南アルプスの頂きだろうか!眩しいほどに輝き横たわっていた。
浦守神社に足を向ける。ごろた岩に注意しながら、イルカ漁の網を仕舞っていた茅葺屋根の小屋越しに、いつもと違う安良里湾が・・・。
外海に比べ、何とも静かな泊地( ̄´д` ̄)なのだろうか!
灯台に足を向けるとなにやら石碑が建っていた。どうやら?勝王經塔と読めるが意味不明だ。たぶんイルカの供養塔なのかもしれない。その昔は石廊崎でも、田子でもイルカの追込漁が行われていたと言う。明治の中ごろには600頭の水揚げがあったそうだ。いまはその面影も微塵ともないが、昭和に入ってからも続いていたそうだ。それにしても、静かなことこのうえもない。
ここに来た頃よく、何で安良里なの・・・? どうして3時間も掛けて、そんな遠くまで行かねばならんの!と、聞かれるたびに答えは、「海が綺麗だから!」。それは微妙に違っていることを感じながら・・・!その答えが何か!を、やっと理解できた。それは30年余、眠っていた夢!今、この瞬間がその答えだったのだと・・・!
日が傾き暗い水面に " ワ~ッ! " という歓声と供に火の灯りが覆った。今日は地元の学童の、ど━━m9(*'д`*)━━ン!!ど焼きが対岸の広場で行われている。暗闇に中にメラメラと滑るように大きく!力強く火勢がましていく!
しばらくデッキに佇み、吸い込まれるように見つめていた。
今年も良い年でありますように!  2010年1月9日 安良里から!

4 件のコメント:

サムシング田中 さんのコメント...

いつも諏訪湖で乗っているヨット仲間が居ます。
冬になると、湖面が凍るので艇を陸揚げ。
そして、週末になると何人か集まって清水へ向かってきます。
http://www.geocities.jp/boreas4/log01/2008-11-15suwako/index.html

ボクたちが信州へスキーに行くように、彼らは南下してきます。
でも、今年は御柱祭の準備が本格的に始まったので、南下してきません(笑)。

安良よっと voy さんのコメント...

12月の久能沖レース!
富士山が綺麗で、スピンが映えてますね!

TVで御柱の崖くだりを見ましたが、本当に怖いですね。
信州にいた頃、年に1度は諏訪方面に出かけてました。その寒いことといったら、車のバッテリーも凍るほど寒かった。

今頃、御柱祭準備で忙しいのでしょうか。
それとも、宮坂醸造の真澄で宴会でしょうか!あらばしりかな・・・?

波勝大王 さんのコメント...

波勝は大王抜きで9日夜集合の10日朝0730から活動を開始したそうです
タック練習やセールコントロールの練習をしたと聞いています ボースンは私がいないので勉強にならず 如何に大王の偉大さを改めて感じたそうです
 あらヨットへ遊びに行きますよ

安良よっと voy さんのコメント...

素晴しい!
例え、練習にならずとも心意気が嬉しい!
大王の日頃の軌跡が窺わされます。
初春1番!嬉しい便りでした。

安良よっと!
討ち死に覚悟でお待ち!してます。